ハリー・クラークは1889年、アイルランドのダブリンで誕生しました。
父が経営するステンドグラス工房で職人としての技術を磨き、その後のキャリアに大きく影響を与えます。 ステンドグラスの光と色彩、そしてアーツ・アンド・クラフツ運動から学びを得たクラークは、幻想的なおとぎ話の世界観をインスピレーションに絵画制作へと進みます。 挿絵本の黄金時代と呼ばれるこの時代、彼はオーブリー・ビアズリーの耽美的な世界観とジャポニズムの繊細な表現から多大な影響を受けました。これにより、クラークはロマンティックでどこか退廃的な、極めて個性的な作風を確立していきます。
「アンデルセン童話集」の挿絵依頼を機に注目を集め、その後もポーの「神秘と幻想の物語」、イギリスの詩のアンソロジー「ときは春」、ゲーテ「ファウスト」など、数々の著名な文学作品の挿絵本を手がけ、その類まれな才能を発揮しました。
Tales of Mystery and Imagination by Edgar Allan POE,with Illustrations
Selected Poems of Swinburne
THE FAIRY TALES of HANS ANDERSEN & CHARLES PERRAULT
ファウスト Goethe's Faust with Illustrations by Harry Clarke
