蔵書票の世界

蔵書票の世界

蔵書票とは、本の持ち主を示すために本の見返し部分などに貼られた小さな紙片のことです。

ヨーロッパで古くから使われてきた習慣で、日本でも明治時代以降に知識人や愛書家の間で広まりました。 美しい銅版画蔵書票は、それ自体が小さな芸術品と言えるでしょう。

蔵書票には、持ち主の名前やイニシャルが入り、作品によっては趣味や職業、好きなモチーフなどが凝縮されたデザインが施されています。作家が自身のために作られた蔵書票には、作家本人の名前が刻まれています。 

当店で取り扱っている蔵書票作家の一部をご紹介します。

■ アルフォンス・イノウエ

エロスとタナトスが響きあう、退廃的で甘美なイメージ。神秘的な表情のスフィンクスや、寝室での秘め事などを題材とした、エロティックな神話の世界です。

■ 多賀新

悪魔的でありながら、アジア的な要素も感じられる、静謐と幽玄のはざまに漂うような作品です。多作な作家で、数多くのバリエーションを楽しめます。

■ 林由紀子

少女、動物、昆虫、薔薇や百合などが、幻想小説の一場面のように一つの画面に収まり、可憐で繊細なイメージが物語のように表現されています。

■ 坂東壮一

植物が女性の姿に変容したような、メタモルフォシスのイメージををモチーフに、静かな力強さと、深い陰影のある神秘的な作風です。

当店で扱っている蔵書票は「日本の古本屋」から画像と価格をご覧いただけます。 

ご覧になる際は 「日本の古本屋」の古書ドリスのページ の検索窓に「銅版画 蔵書票」と入力して検索してください。

ブログに戻る