ロココとフランソワ・ブーシェ

ロココとフランソワ・ブーシェ

ロココを代表する画家、フランソワ・ブーシェの画集と、ブーシェとその弟子のフラゴナールの作品集が入荷しました。

ブーシェ、フラゴナール展

ロココ絵画を代表する画家フランソワ・ブーシェと、その弟子ジャン・オノレ・フラゴナールの作品集。一部にロココ初期の画家ニコラ・ランクレの作品も収録、

フランソワ・ブーシェ 作品集

ロココとは…18世紀の初めから、フランス革命が起こる1789年頃までのフランスを中心としたヨーロッパ美術・様式の総称です。室内装飾、美術、ファッションと、多分野において「ロココ」思想が盛り上がりました。

ロココの語源は「ロカイユ」。ロカイユはもともと「岩」を指す言葉ですが、転じて「貝殻」を指すようになり、1730年ごろには貝殻のような曲線を多用した「ロカイユ装飾」が流行、優美なデザインの室内装飾が宮廷文化として広まりました。その流行の背景には、バロック様式の壮麗さへのアンチテーゼ・反発の精神があったといわれています。バロックの真面目さを嫌い、遊び心にあふれた快楽主義的な装飾様式が発展、それがロココの起源とされる説があります。

ファッションにおいては、コルセットでウエストをぎゅっと絞り、パニエで膨らませたスカートを履き、刺繍やレースが過剰にあしらわれたドレスから胸元を見せるような、衣服の機能性よりも見た目の美しさを追求するようなスタイルが流行。嶽本野ばら原作、映画化もされた「下妻物語」ではロリータの哲学の背景としてロココ時代の貴婦人たちのエピソードが紹介されていますね。

「ロココはどんな思想よりもパンクでアナーキー」「エレガントなのに悪趣味で、ゴージャスなのにパンクでアナーキーであるロココという主義にだけ、生きる意味を見出すことができるのです。」という主人公の桃子の哲学、その美学に感化されてロリータファッションに興味を持った乙女もいたはずです。

フランソワ・ブーシェは宮廷画家として上流社会の肖像画と神話画を多く残しました。若い女性、笛を吹く少年、女神、キューピット…明るい色彩で描かれた優美な油彩画、ドレスのシルエットや白い肌の質感が官能的でもあり、ロココの思想における高貴な快楽性が視覚化されているようです。

商品在庫はこちら

ブログに戻る