18世紀中頃から1990年代までの男性ファッションの歴史を辿る書。1760–1850年代は絵画から、ヨーロッパの裕福な男性の正装、フロックコートなど衣服の全体像やディテールを紹介。1850−1914年の
外套およびモーニングコート、1914年-1940年の日常とビジネスの場におけるスーツの変遷、1940–1990年代のユースカルチャーの誕生とモッズ、ヒッピー、パンクなどのスタイルの登場まで。藤田嗣治やマックス・エルンストなどファッショナブルな芸術家の写真も載ってます。社会文化の変化と連動するような男性服の変遷を体系的に学べる書です。数ある服飾史の本の中でも特に興味深い着こなしが多く、特に1920年代のゴルフウェアのフランネルトラウザーズの丈や、1900年代のコーデュロイパンツの太めのシルエットがとても美しいと思います。
