古書ドリス
S.H.
S.H.
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2025年3月1日発行 初版80部 執筆:納田浩志 編集:納田浩志、Tanuki 翻訳:佐藤純子、マーク・ダウニング・ロバーツ 協力:角尾宣信 デザイン:Tanuki 発行:ETL Gallery
富山県内の精神科病院へ入退院を繰り返していたS.H.氏が、2008年から2011年にかけて書いていた不思議な記録。288ページ分のノートから32ページを抜粋して収録しています。エディションはS.H.氏が記入しています。
下記に編集を手掛けた納田浩志(ETL Gallery) 氏の文章『観測者の軌跡』を引用します。
本書は、ETL Gallery での展示『S.H. | 観測者の軌跡(2024.12.10 -2025.2.20)』の図録として企画されたものです。本展でご紹介したS.H. 氏は富山県で生まれ育ち、長年にわたり測量の仕事をされていました。 ある時期から富山県内の精神科病院へ入退院を繰り返すようになり、2008年より不思議な記録を付け始めます。それは自身の内側の記録、すなわち、 自身の体内で起きていることを記録したもので、日付/絵/文字が組み合わさり、 日記のように構成されています。この記録は2008年から2011年にかけて、 288ページにも及ぶノートに纏められました。
なぜ、このような記録を付け始めたのか、当時の記憶は曖昧ながらも 「最初はメモ程度だった」と氏は語っています。これらの記録は、臓器や筋肉の微細な動き、頭痛などの痛みといった、体内に意識を向けることで得られる感覚を基盤としています。この体内感覚に触発されながらも、氏の感受性により独自の内的世界が構築されており、想像力と妄想が絡み合うような奇妙な魅力を宿しています。
状態:新品
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